令和三年二月の稽古

今年の立春は124年ぶりの2月3日となっており、その前日である節分は2月2日でした

節分の起源は、宮中の大晦日に行われる「追儺の儀式」ですが、今年こそ、難を追い払いたい気持ちが切実であると言えますね

2月の稽古は、例年「大炉」をいたしますところ、今年は大炉は開けずに、「八炉」のお勉強することにいたしました

さて、今月中いくつのお点前に挑戦できますでしょうか

八炉とは、お茶室において決まった炉の位置が8種類ありまして、その位置が変わることによって、点前にさまざまなバリエーションが生まれます 

いつもと違う向きでお点前しますと、頭の体操になり、大いに刺激されると思われますよ

令和三年一月の稽古

明けましておめでとう御座います

なんと今年も、コロナと共に一年が始まりましたね

我が家の稽古は、少人数制をとっておりますので、初釜も皆が一堂に会することはせずに、少人数のまま、マスク着用で換気や消毒に気をつけて行いたいと思います

濃茶も、坐忘斎お家元が広くご提案下さった、12代圓能斎宗匠考案の「各服点(かくふくだて)」を参考にしまして、安全に行って参りたいと存じます

しかしながら、侮ることなく、正しく恐れつつ、マスクに隠れても口元には笑みを絶やさずに、免疫力を高めて日々を過ごし、コロナの猛威が過ぎ去ってくれるその日まで、元気に暮らしていきたいと思いますね

健やかでいられることに感謝しつつ 拝

令和二年十二月の稽古

今年もいよいよ最後の月となりました

12月は師走とも申しますが、臘月(ろうげつ)とも呼ばれます

その1日から8日までの間は臘八摂心といって、禅寺では厳しい修行の期間となります

暖冬といえど、やはり凍てつく空気の中、寝ずの座禅の厳しさに、思いを馳せるだけでもこちらも身が引き締まるような気がいたします

わが家の稽古では、冬ならではの浦千鳥水指を使ったお点前や、運びのお点前、さらには伝ものの四ヶ伝などを予定しています

炉とご自身の体のサイズとの関係から導き出された、絶妙な位置関係を、このひと月で掴み取っていただければと存じます

もう年末、されどひと月

忙しない日常に頭はフル回転ですが、茶室の中で、ただ季節を感じるだけの時間を持つことができるのは、幸せなことだと思います

令和二年十一月の稽古

気がつけば朝の空気の冷たさに驚かされますね

柚子の色づく頃、茶席は風炉から炉へと様変わりいたします

11月はお茶のお正月といわれ、新茶の詰まった茶壷の口を切り、おぜんざいを炊いてお祝いいたします

火の位置がお客様の近くになり、亭主も親しげに体の向きを寄せ、大きな釜から上がる湯気を挟んで、温かく和やかな時間がそこにはあります

なにかと心ざわつく昨今ですが、ひとまず茶室では、それを忘れて一服いたしましょう

 

令和二年十月の稽古

朝晩の涼しさ、夜明け前の雨に一歩一歩秋が進んでいくのを感じます

さて、10月は風炉の最後の月となります

「風炉の名残り」と申しまして、より一層「侘び」がご馳走となってまいります

秋が深まる裏寂しさに、火の暖かさも恋しくなるということで、風炉もお客様に少し近づけて、「中置き」という位置になります

しかし、秋の味覚を存分に楽しむ時期でもありますから、稽古のお菓子も一層楽しみになりますね

 

令和二年九月の稽古

9月になった途端に、朝夕の気温が、少し過ごしやすくなった気がいたします

秋の虫たちが盛んに鳴き、声が様々に重なり合って、より涼しさを感じさせてくれるようです

9月は一番大きな陽の数「九」が重なる、「重陽の節句」がございます

あまりメジャーではないのですが、菊の節句です

稽古では、菊にまつわるお節句のお話をいたしますね

お点前は長板です 月の前半は長板二つ置き、後半は総かざりの予定です

令和二年八月の稽古

長い梅雨がようやく終わり、8月と共に暑い夏がやってまいりました

暑さには弱いのですが、久々に照りつけるお天道様に、ありがたさを感じるこの頃です

さて、8月はお茶箱のお稽古をいたします

箱に詰められた小ぶりのお道具はどれも可愛らしく、いつまでも弄んでいたい気持ちになりますよ

令和二年七月の稽古

6月より、我が家の稽古は月曜日と水曜日を毎週開けることにいたしました

7月も引き続き、そのようにいたします

お一人が月3回のお稽古にいらっしゃるというのは変わりませんが、すべての週を開けることで、いらっしゃる方々が自然とばらけることができております

7月は、みずみずしい葉蓋、冷たいお菓子、爽やかな平茶碗で、「夏涼しく」まいりたいと存じます

令和二年六月の稽古

気がつけば6月、青葉が茂り、木陰が涼しく感じられるようになりました

蒸し暑さに、夏の本番をすぐ背後に感じるこの頃です

我が家のお稽古も、そろりそろり始まっております

3密と除菌とマスクに気をつけて、少人数予約制にいたしました

2ヶ月ぶりのお稽古に、7ヶ月ぶりの風炉

戸惑いはあっても、一碗のお抹茶をいただくことで、何かがほぐれてゆくのを感じていただけるのではないかと思っています

令和二年五月

自粛生活もひと月になりますが、医療従事者や運送関連の方々への感謝は募るばかりでございますね

外出が制限されておりますが、季節は容赦無く移り変わり、犬の散歩に出ますと賑やかに草花が花を咲かせています

5月となれば、お茶の世界では夏でございます

茶室では炉は塞がれ、風炉がお目見えしました

初風炉の清々しさを、いくらか感じていただけたらと、そしてお稽古にいらしているような気持ちになっていただけたらと、動画を撮ってみました

お社中の方々には、本編2本「季節のお話し」「点前解説」をご覧いただけます

↑クリック

パスワードを入力の上ご覧ください