新しい年が明けてから、しばらく経ってしまいましたが、我が家では初釜も無事に済みまして、通常の稽古が始まりました
新年のお点前は、長板の総荘りで火箸の扱いなどいたします
総荘りは、大陸から渡ってきた形を受け継いでいるスタイルです
ルーツに近いお道具でお稽古しながら、お茶を点てるのになぜ火箸が必要なのか?、そんなお話もいたしますよ
阿佐ヶ谷の小さな茶室でお茶を。
新しい年が明けてから、しばらく経ってしまいましたが、我が家では初釜も無事に済みまして、通常の稽古が始まりました
新年のお点前は、長板の総荘りで火箸の扱いなどいたします
総荘りは、大陸から渡ってきた形を受け継いでいるスタイルです
ルーツに近いお道具でお稽古しながら、お茶を点てるのになぜ火箸が必要なのか?、そんなお話もいたしますよ
いよいよ師走となり、「歳月人を待たず」を実感するこの頃です
12月の1日から8日まで、禅寺では修行僧たちが寝ずの坐禅をする臘八摂心(ろうはちせっしん)が行われています
冷え込む中でのその修行は、我々一般の者には想像出来ない厳しさでしょう
禅と茶道は密接に関わりあい、哲学として茶の湯に精神性をもたせたことで、茶の湯が茶の「道」にまで高められています
ますます慌ただしくなっていく歳末かと思いますが、お茶のお稽古で、自身の内なる部分へと意識を集中して、ひと時、静寂に耳を傾けてみてはいかがかと存じます
11月はお茶の世界ではお正月です
畳に炉が切られます
ここから半年間は炉の期間となります
おぜんざいでお祝いいたしますよ
炉開きでは3つの「べ」のつくものを使うといいとされております
「ふくべ」瓢で出来たもの、「おりべ」織部焼又は織部をイメージしたもの、「いんべ」備前焼のもの
我が家では大きなふくべの炭斗をだしています
その他の「べ」もちゃんとありますよ
お客様の近くに釜が来て、亭主は少し客側に体を向けてお点前します
親しげで暖かな雰囲気の中、リラックスしてお稽古していただきたいと思います
10月は風炉の最後の月です
夏から秋にかけて、茶室の端にあった火は、10月になると、風炉を少しお客様のほうに近づけてお手前をする「中置き」になります
少し火が恋しくなる時候……なはずなのですが、今年はまだまだ暑い日が続いていますね 火は全然恋しくなりません
でも、風炉の名残りを楽しむひと月、最後の草花をたっぷり楽しみ、実りの味覚もたのしみます
お道具も、侘びたものや民藝のもの外国のものなどを、遊び心で使って参りますよ
令和元年の夏は遅く始まり、後ろに長引いているようですね
9月になっても蝉が盛りと鳴いています
しかし、街には秋祭りや例大祭の準備が目にとまります
紙垂(しで)や提灯をぶら下げたしめ縄が、並木と並木を繋げています
もうじき、ここを通るお神輿が見られるのかとワクワクしますね
それに加えて、9月には重陽の節句があります
五節句の中ではまだマイナーですが、菊の節句でとても素敵ですよ
お稽古ではそんなお話もしながら、季節を慈しんでいきたいと思います
梅雨が明けまして、うだる暑さが続いております
8月のお稽古は、茶箱をいたします
小箱からコンパクトサイズのお道具たちが次々と登場する茶箱のお点前は、可愛くて楽しいですよ
野点も可能なのです
いつか、これらの小さい仲間たちとお外でお茶を楽しむことができたらな、と夢が膨らみますよ
それと共に、この8月、上級者には奥伝のお稽古にも励んでいただきたいところです
仏教には「夏安居(げあんご)」という言葉があります
夏篭りの修行のことですが、ひとつお茶室で、心頭滅却して、精神の修行にいそしむのも、夏の一つの過ごし方だと思います
梅雨の最中ですが、7月になりましたら、七夕の節句ですね
旧暦の七夕でしたら梅雨も明けているころなのでしょうが、カレンダーどおりしてしまいますので、ちょっとお天気もそぐわない感じではあります
7月のお稽古は、梶の葉を水指の蓋にした「葉蓋」のお点前や、平茶碗にたっぷり水をはって持ち出す「洗い茶巾」のお点前など、涼しさをより感じられるお点前をいたします
6月になりますと、着物は単衣を着るようになり、学生さんは夏服の制服になりますね
お茶杓の銘に「更衣」などとつけたくなる今日この頃です
夏っぽさを感じることもあれば、肌寒さもまだ感じますし、いろんな表情をみせる6月です
お稽古では夏越の祓えのお話をしましたり、灰型に挑戦してもらったりしております
灰型はなかなか難しいのですが、ふわふわの灰に匙を滑らせて、表面を滑らかにし、最後に水の卦を書き、ふじ灰でお化粧をします
灰型で集中したあとは、お点前でお茶をいただきますが、より一層リラックスして美味しく感じられたりして!などと思っておりますよ
五月から新しい元号「令和」の御代になりましたね
茶道の世界では、5月は風炉の季節のスタートでございます
炉を閉じて、風炉を出しますと、茶室の中も爽やかな風が吹き抜けるような気持ちになります
それは東から吹いていた春風ではなく、南から来る風、夏を呼ぶ薫風なのでしょうね
庭の木々もみずみずしく新芽を伸ばしています
新芽が青さを増すたびに、気温は上がっていくのでしょうが、暑くなる季節も待ち遠しいぐらいに、今年の風炉の季節、令和のはじまりは、気分も新たに参りたいと存じます
新元号「令和」が発表され、あとひと月足らずですが、新しい御代に向けてのおめでたい空気が、桜満開の景色とともに、なんとも言えずワクワクさせてくれますね
肌寒く、花冷えの日が続き、桜も近年珍しく長持ちの様子です
4月は、炉の最後の月です
透木釜(すきぎがま)という炉壇ギリギリまで羽がついているお釜を使います
お花見気分の吉野棚を使ったり、炉の最後ということで復習で運びの手前や四ヶ伝をいたしますよ